映画「海獣の子供」レビュー(ネタバレあり)

アニメ映画です。
当初は稲垣吾郎さん目当てだったのですが、予告編の絵に魅かれて鑑賞。

風景と動物(海洋生物)がリアルに描かれていました。
写真そのものと言っても過言ではないです。

人物は、漫画にありがちなキラキラ過ぎず、かと言って写実的すぎない描かれ方でした。

声優を務めた女優・俳優もそうですが、絵の見せ方が素敵です。

物語で、グロテスクなシーンもあります。
しかし、目を背けたくなるようなグロさではないです。

明確なテーマは明かされていませんが、生命の誕生と死を扱っています。
曖昧模糊にせず、かと言って説明し過ぎない表現に脱帽。

ストーリー

女子中学生の安海瑠花。
ハンドボール部に所属。

夏休み初日の練習。
部員に足を引っ掛けられ転倒。
仕返しに、足を引っ掛けた女子生徒の顔面にボールをぶつけ、病院送りにする。

「相手が足を引っ掛けた」と、自分は悪くないと主張。
顧問の教諭に「もう部活に来なくていい」と告げられる。

夏休み初日から、居場所をなくした瑠花。
江ノ倉水族館に向かう。

そこは幼少期に、家族で訪れた場所。
瑠花の父親・正明もそこで働いている。

水族館職員に案内され、バックヤードに入る瑠花。
そこで水槽の中を泳ぐ少年に出会う。

少年の名前は海(うみ)。
正明曰く、ジュゴンに育てられたとのこと。

翌日。
瑠花は学校に行くが、怪我をした生徒は復帰していた。
部活の練習に加われないため、教室に籠る。
そこに海が現れ、「人魂が来るから一緒に見よう」と誘う。

瑠花は海と一緒に、人魂を見に海へと向かう。
そこで2つの人魂を見る。
最初は半信半疑だった瑠花も「すごい!」と感動し、海を質問攻めにする。
ニコニコ笑う海。

その日以来、瑠花は海の元(江ノ倉水族館と、周辺の海)に通うようになる。

ある日、水族館でクジラの鳴き声を聞くジムの姿を見た瑠花。
クジラの歌のことを尋ねる。

ジムは海洋学者で、海と空を調査していた。

夕暮れ時の海辺に佇む少年を見た瑠花。
その少年は海の兄、空(そら)。
海とは対照的にクールな性格。
初対面の瑠花に生意気なことを言う。
実は、海と空はクジラのソングを聞いていた。
「もうすぐ祭りだ」と話す海と空。

別の日、瑠花、海、空の3人は江ノ倉水族館に居た。
しかし、瑠花の母・加奈子が水族館を訪ねてきたことを知り、瑠花は海と空を連れて姿を隠す。

瑠花は母親との関係がうまくいっていなかった。

「水族館の船に隠れよう」と提案する海。
船を操縦し、沖に出てしまう。

船は突然停止。
海と空は魚の気配を感じて海に潜る。
瑠花も潜るが、溺れてしまい、二人に助けられる。

漁師の船に発見され、瑠花は無事に自宅に戻る。
海と空はその日以来行方不明になっていた。

ある台風の日。
瑠花の家の近くの海辺で、クジラと大量の深海魚が打ち上げられた。

すぐそばにはリュウグウノツカイが数十匹打ち上げられていた。
気絶している海を見つけた瑠花。

空のことが心配で探している途中、力尽きた。
瑠花の呼びかけで目を覚ます。
台風の匂いと音から、空の居場所を突き止めたと、瑠花に伝える海。
二人は空を探す旅に出る。

空は静かな海辺にいた。
すぐそばには、海洋学者・アングラードの姿があった。
アングラードはかつてはジムの助手だったが、今は独立して海を調査していた。
しばらくの間、瑠花、海、空、アングラード、4人で行動をともにする。

ある日の夜、熱にうなされる海。
瑠花は海の体を冷やすが、良くなる気配はない。

海が光るのを見つめる空と瑠花。
海が光るのは夜光虫が理由と空に教えられる。

その頃、互いの船を並べて話すアングラードとデデ(自称・海の何でも屋)。
「海と空に思い入れがあるなら、彼らを利用する連中から守っておあげ」と、デデはアングラードに告げる。

同じ頃、海は瑠花に隕石を託す。
「海が困ったときは、腹を切り裂いてその隕石を使ってくれ」と言い残し、光となって姿を消す。

空がいなくなり、海は言葉を発さなくなる。
瑠花は放心状態。

それから数日後。
瑠花と海は、祭りが行われる場所に行く。

祭りとは生命誕生の祭り。

デデとともに、海に出る二人。
そこにはクジラを始め、サメやエイ、数多くの魚が集まっていた。
勢いで海に飛び込む瑠花。
途中、クジラに飲まれてしまう。

クジラの体内で、空の声を聞き目を覚ます瑠花。
そこで祭りを見る。
それは生命誕生の祭り。

突然海が現れ、瑠花の隕石を取り出し、食べようとする。
一度は隕石を食べることを止める瑠花だが、海が退化(幼児化)する。
隕石を捉えて海に食べさせると、海は幼児から元の姿に戻る。

それもつかの間。
海の体は黒く染まり、光の輪を放ちながら消えてしまう。

その日の朝。
安明と加奈子は海に浮かぶ瑠花を救出。

こうして瑠花の夏休みが終わる。

アングラードは天文台でオルゴールを奏でながら、宇宙を見つめる。

登校日。
港で風と会話するデデ。

「海と空に会いたい」と涙を流す瑠花。
「海と空、自分を信じなさい」と告げ、デデは出港する。

坂道を歩いていると、ボールが転がって来た。
キャッチする瑠花。
目の前には、ライバルの女子生徒。
瑠花は笑顔でボールを投げ返す。

美しい映像に引き込まれます。
鑑賞中、本当に海の中にいるような感覚でした。
テーマの理解は難しいですが、見る価値がある作品です。

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