映画「クソ野郎と美しき世界」レビュー2

新しい地図の映画「クソ野郎と美しき世界」。
4/11に鑑賞したが、最終日の4/19にも鑑賞した。
というのも、映画の印象が日に日に変わっていったからだ。
こんなことは今までなかったので、なぜそうなったのか、そう思わせる原因(理由)を突き止めるために見た。
以下、物語と感想、2回目に見た印象を記す。
※初回と同じ印象を抱いた物語、シーンもあります。

ピアニストを撃つな

稲垣吾郎さん主演。

稲垣さんが演じるピアニストと、謎の女性・フジコ、彼女を追うマッドドッグと取り巻きたちの物語。
稲垣さん主演でありながら、フジコとマッドドッグしか印象に残っていない。

一番暴力的且つ下品な作品。
ジョー(マッドドッグの部下)が吾郎の指を砕くシーンは目を背けた。
暴力的なシーンが苦手だからだ。

この物語の印象は最初に見た時と同じ。
下品なバイオレンス作品。
もっと上品な演出にしてほしい。
他の表現はなかったのだろうか。

慎吾ちゃんと歌食いの巻

香取慎吾さん主演。

歌えなくなった画家と、歌を食べて生きる少女の物語。
街中の壁に絵を描いた罪で警察官に注意される慎吾。
実は、警察官は慎吾の元追っかけ。

画家として地位を築いたが、その前は歌っていた慎吾。

「持ち歌だってたくさんあるじゃない」
「絵は家で描いて、外では歌えばいい。歌うのも一人でもいいし、他の人と一緒でもいい」

SMAPが前事務所を対処する際、利権関係で歌を持ち出せなかった。
ゆえに、歌うことを禁じられている。
そのことの悲しみや苦しみが伝わってきた。

警察官と話しているときの香取さんの表情が切ない。
歌いたいのに、踊りたいのに、それが許されない現実。

バットエンドともハッピーエンドともつかない終わり方。
不思議な余韻を残す作品。

光へ、航る

草彅剛さん主演。

冒頭のシーンは目を背けた。
最初に見たときもそう。
暴力的なシーンや血は見たくない。

亡くなった息子・ワタルの右腕を探すため、移植を受けた子供を探す夫婦。
クドウ(草彅さん)はそのために仕事を辞めた(左手の包帯はそれが原因)。
ユウコ(尾野さん)は「ワタルのことをほったらかしだったくせに、今更遅い」「ワタルは私が育てた」といい、喧嘩が絶えない。

ワタルの右腕を移植された少女・ヒカリが沖縄にいることが判明。
しかし、彼女は誘拐されていた。

ヒカリを救出するために街中を探すクドウとユウコ。
最終的にヒカリは無事に保護される。
移植されたワタルの右腕と再会を果たす二人。

やっぱり冒頭のシーンは如何なものかと思う。
お涙頂戴の演出がなく、淡々と物語が進展する演出は評価する。

個人的には、ワタルの右腕を探す旅の途中のシーンが印象に残った。
畑と風力発電の風車。
画の色合いもコントラストと彩度が低く、でもどこか懐かしいような色合いだった。

新しい詩

1~3話の出演者全員が登場する。
香取さんが歌うシーンが強烈に印象に残っている。
暗闇に光を与え、一瞬で色鮮やかにするようなシーンだ。

ピアノを弾きながら歌う稲垣さん。
とても楽しそうに歌っているのが印象的だった。

歌を聴いたとき「ああ、SMAPだ」と思った。
2人足りないけど、SMAPであることは変わらない。

SMAPの楽曲の要素をちりばめながらも、新しい地図、新しいSMAPを作り上げていく歌だ。
初回でも引き込まれたが、2回目はメッセージが強く印象に残った。

KUSO UNIVERSにいる人たちも、皆楽しそうな表情をしていた。
吾郎とフジコを見つめるマッドドッグも穏やかな表情。

クソ野郎とあるが、特定の誰かを指してクソ野郎と言っているのではない。
これらの物語の登場人物全員がクソ野郎。
クソ中のクソ野郎もいるけど、愛すべきクソ野郎もいる。

2回鑑賞してわかったことは、印象に残ったのは歌喰いの物語と新しい詩。

SMAP解散騒動の渦中の心情、不条理に耐えなければならなかった苦しみ、新しい地図の立ち上げと展望、それらすべてが凝縮されていた。
1回目の鑑賞では見落としていた、出演者の表情やセリフ、演出にも、メッセージが込められていた。

映画の第2弾も決定した。
希望としては、暴力シーンや下品なシーンはなし(あったとしても強烈なのは勘弁・・・)にしてほしい。
Flyのミュージックビデオの血のシーンは目を背けるほどではなかったのですが、今作のは如何なものかと。

見ていて楽しい、美しい世界を表現してほしいです。

ツイッター