皆さんは、撮影時はどのモードを使っていますか?
シーン別オートだという方もいるかもしれませんね。
確かに、シーン別オートは簡単、ラクチンです。
しかし、そのモードでは撮れない写真があるのです。
この写真はどうやって撮ったでしょう?
今回紹介するのは、あらゆる被写体を思い通りの写真に撮る、応用モード。
一見難しそうですが、この記事を読めばすぐに使いこなせるようになりますよ!
1) 各応用モードの特徴
カメラの応用撮影モードは、大きく分けると4つに分けられます。
Fig.1 応用モード一覧表
※canonのカメラのみ、絞り優先モードをAv、シャッター優先モードをTvと表記します。
各モードの特徴は以下。
プログラムモード(Pモード)
絞り値、シャッタースピードをカメラが決める。
ピントが合わないなど失敗写真は少ないが、背景のぼかし具合などを自分で調節できない。
絞り優先モード(Aモード、Avモード)
絞り値を自分で決められるモード。
背景をぼかしたり、くっきり写したりなどの表現がしやすい。
シャッタースピードはカメラが決めるので、失敗が少ないモード。
シャッター優先モード(Sモード、Tvモード)
シャッタースピードを自分で決められるモード。
瞬間を止めて写すことも、流して躍動感を出すこともできる。
絞り優先モードで求めるシャッタースピードにできない場合に使うと良い。
マニュアルモード(Mモード)
シャッタースピードと絞り値を自分で決めるモード。
特殊な場合を除いて、ほとんど使わない。
2) オススメは絞り優先モード
わたしはほとんどの場合、絞り優先モードで撮影しています。
「背景をぼかしたい」「前ボケを入れたい」など、自分が撮りたい画をつくりやすいのです。
競馬や滝など、絞り優先モードでは設定できないシャッター速度で撮りたい場合に、シャッター優先モードを使っています。
絞り優先モードにはこんなメリットがあります。
メリット1:失敗写真が少なくなる
絞り優先モードは、装着するレンズのF値の範囲でのみ、F値を設定できます。
言い換えると、装着するレンズで、シャッタースピードが決まるのです。
シャッター優先モードの場合は、装着するレンズに関係なくカメラのシャッタースピードを設定できます。
そのため、絞り優先モードならシャッターを押せない条件でも、シャッターを切れます。
結果、暗い写真が撮れてしまうのです。
メリット2:結果がダイレクトにわかる
フィルムカメラと違い、デジタルカメラは撮影した写真をその場で見ることができます。
そのとき、絞り優先モードで撮影すると、ボケ具合が一目でわかります。
Fig.2 各絞り値のボケ具合
※ボケ具合はレンズの焦点距離によって変わります。
必ず同じボケ具合になるわけではないので注意!
Fig.2の4枚の写真は、SIGMA 17-50mmを装着して、絞り値のみを変えて撮影しました。
絞り値の数値を大きくすると、アザラシの輪郭や目鼻もくっきり写るのがわかります。
一方、シャッター優先モードで撮影すると、結果がわかりにくいです。
シャッター速度を30秒で撮影したものと1/8000秒で撮影したものなら、はっきり分かりますが、1/500秒で撮影したものと1/750秒で撮影したものでは、明確な差がわかりません。
絞り値ならば、撮影結果にダイレクトに反映されるので、撮りたい画を撮りやすいです。
絞り値を変えるだけで、同じ被写体でも、まったく印象が異なる写真が撮れます。
周囲をぼかして一つの被写体を際立たせたければ絞り値を小さく(F2.8~F5.6、開放側)
全体をまんべんなく写したければ中程度の絞り値(F8~11)
全体にピントを合わせたければ絞り値を大きくしましょう(F16以上)。
ピントだけは、編集ソフトでどうにもできません。
撮影時が、ピントを調節できるチャンスです。
気になったら複数のピントで撮影しましょう。
絞り値を変えるだけで、同じ場所が違う画になりますよ。
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